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PROSPECTUS 2018 酒まつり趣意書

2018 酒まつり趣意書

 地域活性化のため「お酒」をシンボルとして平成2年から始まった《酒まつり》は、数えて本年で29回となります。《酒まつり》は、お酒に係るさまざまな文化を祭りという形にまとめた、酒の都(酒都)の名を冠する東広島市にとっての地域のにぎわい創出と、他市町との地域間競争に勝ち抜いて交流人口を呼び込むための力強いコンテンツであると自負しています。

 本市にとって、観光は、近年のインバウンド増加などにも影響されて多くの市町と同じように地域振興には欠くことのできない重要な行政施策とされています。第四次東広島市総合計画後期基本計画見直し、東広島市まち・ひと・しごと創生総合戦略などに観光が明確に位置付けられ、本年9月に策定予定の東広島市観光総合戦略においては《「日本酒のまち」東広島》の目標が明言されることになっています。

 さて、昨年末、この「日本酒のまち」を取り巻く状況が激変しました。それは、世界遺産を認定するユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)国内委員会によるJR西条駅南側一帯の酒造施設群の「日本の20世紀遺産20選」の認定です。漆喰塗りのなまこ壁やれんが造りの煙突が形づくる町並みが、迎賓館赤坂離宮など日本有数の建築物や景観などと同等の歴史的価値がある(20世紀に継続発展した伝統産業景観の代表)と評価されたのです。

 酒造施設群はその多くが登録有形文化財にも指定されています。そしてこの西条駅南側一帯が《酒まつり》の会場です。イコモスの見解を待たなくとも「後世に引き継ぐべき重要な建造物」であり、加えて各酒蔵では現に今も酒造りが行われていることは他に類を見ないものです。そのエリアで開催する《酒まつり》は日本の酒文化を代表する全国規模のお酒を冠した祭りであり、地域への経済的貢献においても広島県、本市においては無視できない規模、内容になっています。

 しかしながら、《酒まつり》は、ただお酒を嗜むだけのものではありません。お酒に係る地域独自の文化を醸成し、同時に地域をより活性化させることが目的です。これからも大人も子どもも、お酒を飲む人も飲まない人も、縁(えにし)を得て集う全ての人たちが楽しめる酒都の祭りであり続けます。10月6日、7日に開催される地域の財産《酒まつり》を楽しんでください。そして、今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成30年4月吉日

主 催 者
公益社団法人東広島市観光協会
会  長  蔵田 憲